◆8万人の署名、市長公約、消滅の危機

 

 旭川市教育委員会は6日の市議会で旭川特産の染色工芸品「優佳良織」(ゆうからおり)の技術を後世に残すため、補助金制度を創設したと説明しました。消滅の危険性などを重視し、すでにある補助金制度を使わずに、いわば「特例」として支援に乗り出します。

あずま大綱質疑P20190306あずま直人の質問=写真=に対し、社会教育部長が答えました。新年度予算案の審議がこの日から議会で始まったのですが、その中に720万円の補助金が盛り込まれています。半分は国からの交付金です。市内の工房で、技術者育成のための人件費や原材料費などに使われます。

部長の説明では、制度創設の理由は次の4点です。①優佳良織は旭川発祥の工芸品で評価も高く、文化的価値が高い、②市民から存続を願う約8万4000筆の署名が市に寄せられた、③市長が選挙公約で支援を打ち出している、④技術が消滅する恐れがある――。


文化的価値については、人によって価値観は違うため、異論があるかもしれません。ですが、今回はその次元を超越し、多数の市民の要望を受け、政治判断から緊急措置として支援に乗り出すわけです。

 

◆織物技術と建物の「一体再生」 あきらめず

かつての優佳良織の運営会社(破産)が所有していた優佳良織工芸館など3つの建物について、部長は「現段階では、建物の活用と技術継承は分離する」と発言しました。しかし、「工芸伝承と建物の活用が一緒になされることは、一つの望ましい考え方」とも述べ、「一体再生」の考えを捨てていないことも示しました。建物は市からの依頼で、大雪カムイミンタラDMOが活用策を検討中です。