20160829被害視察上雨紛えぐられた畑 えぐられた畑、ぐしゃりとつぶれたハウス、崩れ落ちたコンクリの堤防――。「なんてこった」「ここまでひどいとは…」

 先週、北海道を相次いで襲った二つの台風は、旭川の基幹産業である農業に甚大な被害を残した。旭川市議会「民主・市民連合」所属のあずま直人ら議員団9人は29日、市内の農業被害の現場を視察。むごたらしい光景を目の当たりにして、みな言葉を失い、立ち尽20160829被害視察上雨紛ハウス骨くした。

■貴重な地盤流出

 市南部の上雨紛地区では、大雨による雨紛川の増水でコンクリート護岸が崩れ、川沿いの畑やハウスの土が削り取られていた。無残にゆがんだ鉄の骨組み。農家の男性は「野菜の大切な育苗ハウスだった」と肩を落とした。

西神楽就実地区では辺別川堤防が決壊。川幅が3倍以上に広がり、豆畑を浸食した。
20160829被害視察就実畑浸食 一連の台風は、収穫間際の農作物はもちろん、農家が長い年月をかけて造ってきた貴重な「地盤」や「土」を奪った。ベテラン議員も「これまでも台風はあったが、こんなむごい被害は初めてだ」とショックを隠さない。有名な「五六水害」(昭和56年)を超える歴史的惨事となった。



■「災害議会」で支援策急務に

 20160829ペーパンハウス無残広大な田や畑が洪水に沈んだ市東部の東旭川町ペーパン地区は、市内最悪の被災地だ。稲がすっかり倒伏した田んぼが続き、かろうじて起き上がった稲も土砂にまみれ、収穫できても品質は厳しいという。田畑に流入した倒木や枝、大小のゴミの処理も難題だ。

まもなく始まる9月市議会は被災農家への支援策を議論する「災害議会」になる。20160829被害視察雨紛牧草地補正予算の編成は必至だ。

行政や議会はどんな手を打つべきなのか。じっくり考える時間はない。次の台風も近づいている。川岸に積まれた巨大な土のうの壁を見つめる市議たちの顔に、緊張が走った。